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繰り返し要素の解説

繰り返しの定義方法

繰り返し要素は他の要素と連携して計算を行い、最適な数値を得るための要素です。
たとえば、長さ100mmの直線を描こうと思えば、簡単に描くことができます。
しかし、長さ(周長)100mmの曲線を1回で描くことは不可能です。
このような線を描く場合は、とりあえず曲線を描いて長さを測り、特定の数値を変更してもう一度描いて長さを測り、 その結果を比較して、欲しい長さに近づくように数値を変更してもう一度描く・・・という作業を数十回行います。
繰り返し要素はこのための要素です。
繰り返し要素を設定すると、要素リスト上の不定値-繰り返し間を繰り返し計算します。
計算中に不定値を少しずつ変更し、検査数値の値が目標数値に十分近づくまで計算を続けます (一定回数繰り返してもダメな場合は、近づかなくても終了します)。
3つの数値の要素リスト上の順番は、上から順に目標数値、不定数値、検査数値となるように配置してください。
また、検査数値が決まるために不定数値が関係するような要素の親子関係を作ってください。
不定数値と検査数値の間に親子関係がない場合は解を得ることは出来ません。
繰り返しに継承値はありません。

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定義値一覧

 定義値  単位 
 目標数値  数値 
 不定数値  数値 
 検査数値  数値 

下の図は繰り返しの定義値を示しています。
繰り返しの定義図

繰り返しの定義例

下の動画は繰り返しの使用例です。


不定値がよくわからない人用の追加説明

決まった長さの曲線を引きたいとしましょう。不定値-繰り返し要素は使いません。
下の図のような曲線を長さ300で引きたいとします。
座標0,0と100,0に点をうち、この間に始角度45°終角度120°のベジェ曲線をひいています。
結果、長さは122.87で300にはだいぶ足りません。
不定値

長さを300に変えるには、どこかの寸法を変える必要があります。 曲線の角度を変えれば湾曲が大きくなって、長さは長くなります。点どうしの距離を伸ばしても長くすることができます。
今回は点と点の距離を変えてみることにします。
曲線の長さをあらかじめ指定して書くことはできませんから、最初の結果を見て、300になりそうな点1のx座標を入れてみます。
点1のx座標を200,0にしてみると...
長さは245.74.まだ足りませんね。
不定値

x=250では307.18。惜しい。
x=245 → 301.04 まだちがう...

こうして点1のxの値を入れ直し、再描画→長さ確認→xの値変更
の繰り返しを何十回かしてゆけば、欲しい長さの曲線を描くことができます。
でもこれを人間が作業するのは大変ですよね。

そこでこの作業をコンピュータに丸投げします。
コンピュータに変更を許可する数値要素、不定値を作成して、点1の上に置きます。
その後、点1を再定義してxの値を要素3不定値に設定します。
これでコンピュータは点の間隔を変更できるようになりました。
さらに引きたい長さを入れた要素を、不定値の上に置きます。
不定値

更に繰り返し要素を定義して、
目標数値に要素4(300が入っている)
不定数値に要素3(この数値はコンピュータが変更する)
検査数値に要素2の長さ
をそれぞれ入れます。
これでコンピュータが何十回も線をひきなおして、要素2の長さが300になる要素3の値を探してくれます。
不定値

今回の例では、不定値の値は244.16でした。この点間隔で曲線をひくと、長さはちょうど300になってくれます。

最終更新日: 2015-03-01 15:13:15

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Author: Tomoyuki Ito

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