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練習1 点と線の作図

まず洋裁CADを立ち上げて、新規ファイルを作ります。
洋裁CADを起動するには、インストールしたホルダーの中、「洋裁\lib\」の中にある「P2dCad.jar」ファイルをダブルクリックします。
(出来ない場合は、フォルダーが圧縮されているかもしれません。ホルダーを右クリックして「すべて展開」というメニューがあれば、これを選んで展開してください。)
P2dCad.jarファイルをコピーしてデスクトップ上で「ショートカットの貼り付け」をすると、デスクトップ上にショートカットができます。
これをダブルクリックしても起動できます。

ウインドウが開いたら、左上のメニュー「ファイル」「新規作成」を選び、「新規ktdファイル作成フレーム」を開きます。
ファイル新規作成

作業ホルダーを「../test/」を選び、新規ファイル名「test」とキー入力して新規作成ボタンを押します。
ファイル名設定

これでtestホルダーにtest.ktd2ファイルが作られます。


では作図してみましょう。まずは点を打ちます。

左上の未定義要素0を右クリックして、定義を選択します。
要素定義パネルが開くので、何も変更せずに定義ボタンを押します。
これで点要素が出来ました。設定の意味は「座標0,0に点を作る」です。
点要素の作成


次に線をひいてみましょう。要素1をクリックして下の図のように設定します。
始点の欄は、キー入力ではなく、カーソルを始点のテキストに入れた状態にして、マウスを描画パネル上の点の上でクリックして入力します。 数値の上にマウスを乗せ、マウスホイールを回すと値を変えることが出来ます。
文章では説明しにくいので、下の動画をご覧ください。
設定の意味は、「要素名0の点を始点として角度30度、長さ100mmの線をひく」、です。

要素定義フレームにはヘルプボタンがついています。押すと該当する定義方法の説明ページが開きます。困ったら押してみましょう。
要素定義のヘルプ

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マウスの使い方

描画パネル内描かれた型紙を拡大縮小したり、平行移動して表示することが出来ます。
平行移動 → ホイールを押しながらマウスを移動、放す。
       又は右ボタンを押しながらマウスを移動、放す。
拡大縮小 → ホイールを回す。
です。ホイールのないマウスやペンを使う場合は、メニューの「設定→一般設定→画面操作ボタン表示」を設定し、 画面操作ボタンを使って操作します。



要素の再定義、デザイン変更

要素0の点を再定義してみましょう。
要素リスト上の要素「0:座標点」をクリックするか、描画パネル上の点をクリックして再定義します。
要素をクリックして定義を選択し、要素定義フレームを表示させ、xを0→100に書き換えます。
テキストフィールドにマウスをのせてホイールを動かすことでも変更できます。
すると...点が移動しましたね。しかも要素1の線もつられて移動しています。これが洋裁CADの大きな特徴です。

数値を変えるだけであれば、デザイン変更の方が便利です。変更によって子要素(直線)がどんな影響を受けるか、確認しながら修正できます。



要素の親子関係

洋裁CADは沢山の要素を関連付けて製図をします。要素の関連を図にすると、下のようになります。
線で繋がっている要素は関連付けられています。線端に●が付いている方が親要素、もう一方は子要素です。
親要素は子要素に影響を与えます。今回作図したのは点0と線1ですね。
点0は「座標x=0y=0の位置」、線1は「要素名0の点を始点として角度30度、長さ100mmの線をひく」という定義で作りました。
線1は点0の位置に依存しているので、要素0の子要素となるわけです。 要素関連図

なぜこんなめんどくさいことをするのでしょうか?
それは、「パソコンに書き直しをさせる」ためです。普通のCADでは「線をひく」ことが製図ですが、 洋裁CADでは「線をひく手順を記述する」ことが製図になります。
たとえばフリーのJW-CADで原型を製図したとします。
書いてみたけど、着てみたら寸法が合わない。バストをちょっとだけ変更したい、というとき、JW-CADでは1から人間が書き直しです。
洋裁CADではごく簡単です。バストの数値を変更するだけです。描く手順はすでに記述してあるので、あとはパソコンが書き直してくれます。
洋裁CADは変更が簡単なCADなのです。

ファイルの保存

これで「練習1 点と線の作図」の作業は終了です。
ファイル → 上書き保存 を選択してファイルを保存してください。


ファイルの入出力

今回はファイルの新規作成を行いました。
既存のファイルを読み込む場合は、ファイル→開く、でフォルダを選択してからファイルを選びます。
作業中のファイルを別ファイル名で保存する場合は、ファイル→別名保存、で保存できます。別名で保存しても作業中のデータは 古いファイル名のままです。別名保存したデータを修正する場合は、別名ファイルを読み込んでから作業します。
洋裁CADは作業の節目でデータのバックアップをしています。
少し前に戻りたいときは、ファイル → バックアップファイル読み込み で戻ることが出来ます。


最終更新日: 2021-08-13 00:20:19

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