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カバンの製図 2/2
洋裁CADは変更が容易なCADであることは、ワンピースの学習で学びました。
しかし容易でない変更もあります。要素を追加したり、差し替えたりする場合です。
前回製図したカバンの型紙を使って、いくつかの変更を施してみましょう。
この練習にはYoutube版もあります。
要素の再定義による変更
数値要素の値を変えてカバンのサイズを変えてみましょう。
要素を再定義するか、デザイン変更で数値を変えます。
線の角度も変えて台形にしてみましょう。
うまく出来ましたか?形状が変わらなかったり変になる場合は、要素どうしの関連付けが間違っているのが原因です、
この場合は問題のある要素を再定義して直す必要があります。
要素の定義方法をかえる変更
カバンの底を丸くする変更をします。
線要素内、点要素内では要素タイプと定義方法を変えることが出来ます。
底の部分の直線を曲線に変えることで底を丸く変えます。要素4を変えると、裏布の形状はコピーなので連動して変わります。
要素の追加、差し替えによる変更
更にデザインを変えてみましょう。
こんどはちょっとややこしいです。
カバンの角を丸めます、角Rという円弧要素を追加します。
この場合も遡って要素を追加し、その後親子関係を調整してゆきます。下記の順番で作業します。
1.未定義要素の移動
2.要素の追加
3.未定義要素を元に戻す
4.要素の再定義
1.未定義要素の移動
未定義要素を、要素4の下の位置まで移動します。
2.要素の追加
ここに角R要素を2つ追加して、角を丸めます
3.未定義要素を元に戻す
戻ってくると...あれ、縫い代が変ですね。
辻褄が合わなくなってしまっています。
こんな時は上から順に要素の定義を見て、どのように製図しているか確認して、追加した要素を親に加えてゆく必要があります。
4.要素の再定義
今回も上から順に修正してゆきます。エラーがなくても、形のおかしな要素は修正しましょう。
要素を再定義して形状を整えました。
要素28縫い代、17コピー線、29縫い代、9数値要素を変更しました。
特に注意が必要なのは、要素9です。これは側布の長さを計算しています、この計算に新たに加えた要素の長さも入れないと、側布の長さが不足してしまいます。
また、この要素を定義するときに、要素、幅と要素、高さを使わずに、表布を構成する線の長さを使いました。
当初はどちらでも同じだったのですが、直線を曲線に変えたり、角Rを追加することで長さが変わります、なので線の長さを使った方がトラブルを避けられます。
これで修正が終わりました。
最終更新日: 2021-08-09 20:55:51
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