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可変型紙ファイルの作りかた
可変型紙(拡張子.ktk)形式のファイルは、フリーソフト「型紙リーダー」にて読み込む、アパレル用型紙のファイルです。
PDF形式などの従来のフォーマットとは異なり、グレーディングやデザイン変更を行ってから印刷することができます。
このページでは可変型紙形式ファイルの作り方について説明しています。
CADデータの準備
可変型紙ファイルは、フリーソフトの洋裁CADを用いて作成した型紙データを使用して作ります。
そのために、まず洋裁CADを使って型紙データを作成しておく必要があります。
CADデータの準備
洋裁CADのデータ構造を調整して、意図したように型紙全体が変更されるようにしておきます。
変更する数値、例えばスカート丈を調整できるようにする場合、スカート丈に該当する数値を数値要素として用意し、この要素の値を変更するだけで、型紙全体の形状が変わるようにします。
参照ファイルとしてkts形式やDXF形式のファイルを呼んでいると、作成が出来ません。参照ファイルを抑制するか、kts形式の場合はktd形式に差し替えます。
原型を用いて製図している場合は、原型をktd形式に差し替えることで、原型自体の形状も変更できるようになります。
印刷する為の型紙配置図を用意しておきます。
設定
洋裁CADのメニュー、「ファイル」→「型紙リーダー設定保存」を選択します。
すると下のようなフレームが現れますので、各項目を入力、保存することでktk形式ファイルを作成します。
以下にこのフレームの設定内容を説明してゆきます。
型紙配置図
型紙リーダーで表示される型紙配置図を選びます。
型紙配置図を設定していないとリストが表示されません。
ファイル名
作成する可変型紙ファイルの名前を設定します。
パスワード設定
チェックを入れると、可変型紙ファイルにパスワードを設定します。
パスワードに設定できる文字は半角数字のみです。4~10文字の範囲で設定してください。
設定した場合は、暗号化にもチェックを入れます。
使用期限設定
チェックを入れると、可変型紙ファイルに使用期限を設定します。
期限を過ぎたファイルは使用できなくなります。
設定した場合は、暗号化にもチェックを入れます。
暗号化
チェックを入れると、ファイル内容を暗号化します。
チェックを入れないとテキストファイルで保存されるため、中のデータを書き換えることが出来る状態になります。
パスワードが見えたり、使用期限の変更が出来てしまうので、パスワード、使用期限を設定した場合は暗号化も併せてチェックしてください。
説明文
注意事項などを記入しておきます。
リンク先URL
型紙に関連したサイト(型紙を使った服の作り方など)がある場合は、URLを記入します。
記入した場合は、型紙リーダーにリンクボタンが表示されます。
数値要素の設定
型紙を動かすために変更する数値要素を指定して、各パラメーターを入力します。
要素名:数値を変える数値要素のなまえを入れます
初期値:要素に最初に入れる数値
最大値:これ以上大きく出来ない数値を入れます
最小値:これ以上小さく出来ない数値を入れます
増減値:マウスホイールを回して数値を増減させる数値のステップを入れます
表記:数値の型紙に対する意味を表わす、わかりやすい表記を入れます
説明:表記のツールチップ(表記の上にマウスを置いたときに表示される説明文)を入れます
ファイルの作成
全てを入力したら、保存ボタンを押します。これで現在使用しているホルダーの中に可変型紙形式のファイルが作成されます。
洋裁CADのファイルは保存されていないので、「上書き保存」でCADのデータも忘れずに保存しておいてください。
動作確認
型紙リーダーを起動して、作成した可変型紙ファイルを読込み、意図したとおりに型紙が動くか確認します。
エラーを起こして線が変になったり、消えたりしないか確認しておきましょう。
変更する要素が多い場合、組み合わせによって不具合が起こる可能があります。数値をいろいろ入れ替えてよく確認しましょう。
最終更新日: 2016-10-12 09:32:32
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