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練習6 カバンの製図 2/2
洋裁CADは変更が容易なCADであることは、ケープの作図のところで学びました。
しかし容易でない変更もあります。要素を追加したり、差し替えたりする場合です。
練習5で製図したカバンの型紙を使って、3種類の変更を行ってみましょう。
なにかの理由で型紙のない方は、
洋裁\カバン\のホルダーに「カバン5.ktd」というファイルがあるので、これをご利用ください。
要素の再定義による変更
ケープの時と同様の変更は変更は簡単にできます。
これは要素の定義値を変えることで実行することができます。
下の図は要素0,1,2,3と7,8の定義値を変更したものです。
この方法はすでに原型やケープの練習でしているので、もうスムーズにできると思います。
要素の定義法をかえる変更
カバンの底を丸くする変更をします。
線要素内、点要素内では要素タイプと定義方法を変えることが出来ます。
底の部分の直線を曲線に変えることで底を丸く変えます。要素9を変えると、裏布の形状はコピーなので連動して変わります。
要素の追加、差し替えによる変更
更にデザインを変えてみましょう。
カバンの角を丸めます。
角Rという円弧要素を追加することになります。
この場合も遡って要素を追加し、その後親子関係を調整してゆきます。下記の順番で作業します。
1.未定義要素の移動
2.要素の追加
3.未定義要素を元に戻す
4.要素の再定義
1.未定義要素の移動
未定義要素を、要素9の下の位置まで移動します。
2.要素の追加
ここに角R要素を2つ追加して、角を丸めます
3.未定義要素を元に戻す
戻ってくると...あれ、縫い代が変ですね。
辻褄が合わなくなってしまっています。
こんな時は上から順に要素の定義を見て、どのように製図しているか確認して、追加した要素を親に加えてゆく必要があります。
描画時に、説明欄にこまめに要素の説明を書いておくと、親子関係を読み解く手助けになります。
4.要素の再定義
今回も上から順に修正してゆきます。エラーがなくても、形のおかしな要素は修正しましょう。
要素37,15,25を再定義して形状を整えました。
特に注意が必要なのは、15です。これは側布の長さを計算しています。
この計算に新たに加えた要素の長さも入れないと、側布の長さが不足してしまいます。
また、この要素を定義するときに、要素0幅と要素1高さを使わずに、表布を構成する線の長さを使いました。
当初はどちらでも同じだったのですが、直線を曲線に変えたり、角Rを追加することで長さが変わってきてしまいます。
これで修正が終わりました。
最終更新日: 2020-06-17 11:25:18
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