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3DアパレルCAD化への道のり

2020/1/23~3/3の作業

パターンのポリゴン化


二次元のパターンを三次元化するには、パターンを小さな三角形に分割すればよい。
分割したら三角形ごとに曲げることができるようになる。
三角形に分割するには、ドロネーの三角形分割法を用いれば良い。
最初に三次元モードを作った時はこの方法を知らなかったので、自分で考えて分割したのだけれども、やはりうまくいかなかった。
テキスタイルプリントの機能でドロネー分割法を導入したので、3次元化にも使うことにした。
ドロネー分割

このドロネー分割法、実際にはエラーが多くて困っていた。
ドロネー分割方法は最初に巨大な三角形を作り、その中に分割するための点を順番に置いていく方法です。追加する点は常にいづれかの三角形の中にあるので、その点を含む三角形を三つに分割して新しい三角形にします。点を追加するたびに新しい三角形が増えていって、正しく分割されるはずです。
ネットで読んだ方法ではそう書いてあったのですが、うまくいかない原因は、追加する点が三角形の辺の上にあった場合であることに気づきました。これに気付くまでにだいぶ時間を必要としました。
よく考えれば当たり前なのですが、うのみにし過ぎていました。
辺の上に点があった場合は、三角形を三つではなく二つに分割することにしました。大抵の場合一つの辺は二つの三角形が共有しているので、二つの三角形を分割して四つの三角形が新たにできることになります。これでやっと上手く作ることができるようになりました。

三角形をパターンの形状通りに仕上げる方法


単純に点を加えていくだけでは、パターンと同じ外形の三角形に分割されるとは限りません。
そこで、最初に追加する点を外形を形作る点とし、外形点を全て追加したら、パターンの外にある三角形を全て削除します。その後パターンの中に点を追加していけば、パターンと同じ外形形状のポリゴン集合を得ることができます。

パターンの中に島のような形でダーツが存在する場合は、外形点より前にダーツの形状を形作る点を加えて、ダーツ内の三角形を削除します。
これで内側ダーツを含むパターンをポリゴン化することができるようになりました。


パラメトリックを3次元に拡張する


洋裁CADの特徴はパラメトリック手法で製図することです。
最初に設定した寸法を変えると自動的にパターンの形状も変わるようにできています。
例えばバストの寸法を変えると、製図しておいたパターンも寸法に応じて変わってくれます。
この変更を3次元に拡張する方法を考えました。
最初は3次元ポリゴンを変形させようと考えたのですが、それよりも新たに3次元ポリゴンを作って差し替える方が良いと思われたので差し替える機能を作りました。
単純に差し替えるのは簡単ですが、差し替えたポリゴンは二次元なので、パラメーターを変えるたびに服の形が平面に戻ってしまいます。
これがでは都合が悪いので、差し替える前のポリゴンの3次元形状をコピーして差し替え後のポリゴンに当てはめることにしました。
差し替え後のポリゴンの形状が差し替え前よりも小さければ正確に変換ができますが、大きくなる場合は類推で3D位置を決めるので、形状がちょっと暴れてしまいます。これは仕方がないかなと思っています。

下の動画は変換試験のものです。赤い部分が古いポリゴンです。その上に新しく作って3D変換したポリゴンをのせています。


これで3Dへのパラメトリック変換がスムーズにできるようになりました。


計算速度を速くする


干渉計算にたくさんの時間が必要となります。ボディと服の干渉を見る場合は、ボディと服を構成している三角形のポリゴン一つ一つについて、ぶつかっているかどうかを確認する必要があります。
ボディーと服それぞれ1万ポリゴンあるとすると、計算の組み合わせは10000×10000で1億通りになります。
これを減らすために、空間領域を分けることにしました。
ボディのポリゴンが存在している空間を設定し、XYZそれぞれ均等に区切って空間を分けます。それぞれの小空間の中に入っているボディと服のポリゴンを登録し、計算の組み合わせはこの小空間内のポリゴンだけで行うようにします。
XYZそれぞれ10分割すると、1000個の小さな空間ができます。均等にポリゴンが分布していると仮定すると、ひとつの空間に10個ずつのポリゴンが存在することになります。この方法で計算すると組み合わせは10かける10かける1000で10万階になります。空間を一つにするよりも分けることで組み合わせは1/1000になります。
実際に分けてみると非常に速くなりました。

ボディと服の構成ポリゴンを減らすことでも計算を早くできます。一方、ポリゴンを減らすとゴツゴツになってしまうので、あまり減らしたくはありません。
そこで、最初の計算の間は大きくて少ないポリゴンで計算し、大体の計算が終わったらポリゴンを小さくしてゴツゴツを減らすように考えました。この方法でも計算時間を早くすることができます。


最終更新日: 2020-03-03 09:36:33

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Author: Tomoyuki Ito

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