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縫い合わせ部の角度設定

洋裁CAD開発日記87
2020/5/12

縫い代要素の追加

オフセット要素を使って縫い代を描いていたのだけれども、角の部分がただのエッジってしまうのが欠点だった。
以前から指摘は受けていてなおしたいと思っていたのだが、なかなか良い案が見つからずにずるずると長期間放置してしまっていた。
最初はオフセット要素を作ってその後に角の修正を行う案で考えていたのだけれども、うまい案が出てこない。
結局新規に縫い代要素を作ってここでそれぞれの角の形状を指定することにした。ついでにオフセット量も4種類指定できるようにした。
縫い代角

角の形状は4種類用意した。これに加え、ダーツの部分を山に変更する機能も追加した。
詳細はこちらを参照、角の処理方法については深く考えてしまい、困ったことになった。結局どの角処理方法を使うかはユーザーに任せることにして、門の種類は増やすことにした。

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断面線

服とボディーを任意の平面で切れるようにしたい。
今までの作業で二次元で作ったパターンを3次元上のボディに着せることができるようになった。
三次元化の目的の一つは、パターンが着る人であるボディにフィットしてるか否かを3次元上で確認して、パターンを修正することである。
フィットしてるかどうかの判定は単純に「見た感じ」もあるけれども、数字としても見えるようにしたい。
例えばウエストラインでボディと服を輪切りにして、断面の長さを比較し、ゆとり量をチェックできるようなる。
断面線の作成はそれほど難しくない。カットする平面と、服ボディそれぞれを構成するポリゴン平面との交点を求め、つなぐことで実現できる。


ポリゴンの一部非表示

断面線を作ってみたけれども、服やボディが邪魔で断面を見通すことができない。
そこで、ポリゴンを切断面から片側だけ非表示にできないか検討してみた。

色々調べて結局下記のようにすればうまくいくことが分かった。

JavaFXでは服やボディなどのポリゴンは、TriangleMeshオブジェクトを作って表示させる。メッシュビューオブジェクトに登録する数値は、
 三次元の三角形
 二次元の三角形
 2次元と三次元の三角形の対応番号
がある。
三次元の三角形は、3次元上で表示される三角形ポリゴン位置情報。
ポリゴンがのっぺらぼうだと困るので、画像を貼り付ける、
二次元三角形は、大きな二次元画像から、画像の一部を切り抜くために使う。
切り抜いた画像を3次元の三角形に貼り付ける。
どの画像を3次元ポリゴンに貼り付けるかを決めるため、2次元と三次元の三角形を結びつける対応番号が必要になる。

色々試してみたところ、この対応番号を登録しない三角形ポリゴンは3次元で表示されないことが分かった。
そこで、切断する平面と、各ポリゴンの関係を調べ、切断面の表または裏側にあるポリゴンは対応番号を登録しないようにした。
こうすることでポリゴンの一部非表示ができるようになった。

この方法だと、ポリゴン単位で表示非表示を決めるので、切断部分がギザギザになるのは仕方がない。
JavaFXポリゴン一部非表示


布地の厚みと伸びやすさの設定

今まで固定していたけれども、この二つのパラメーターを設定できるように変更した。
実際には変更してもあまり変化はない感じ。
布の伸びやすさに関しては、あまりパラメーターをいじりすぎると布ではなくなってしまうので、変更可能範囲を妥当な数値範囲に収めた。

ばね計算の追加

だいぶ以前にバネの構成をchoiモデルにしたのだけれども、実感として変わった感じがしていなかった。変だなあとは思ってコードを見ると計算している。
なのでそのままにしていた。今回布地の伸びやすさを設定している時に、一部のバネが入っていないことが分かった。
計算はしているのだけれども最後に加えていなかったのだ。
修正したところ、布らしい皺が現れるようになった。
右が修正後の画像
布シミュレーション

最終更新日: 2020-05-12 14:08:46

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