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図柄印刷機能の使いかた

このページでは、洋裁CADリリース14で追加された図柄印刷機能の具体的な使いかたを説明しています。
魚がま口設計 魚がま口印刷

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作成手順

以下の手順で作業します。
 布プリントサービス会社の選定
 型紙製図
 画像の準備
 外形線などの準備
 図柄要素の設定
 型紙イメージの作成
 型紙イメージの配置
 布プリントサービス会社にデータを送る

布プリントサービス会社の選定

布にパターンを印刷するには、プリントサービス会社に依頼する必要があります。
データを作成する前に依頼先を決め、DPIと使う布を選んでおきます。

DPIはドット・パー・インチ、1インチ当たりに並ぶ点の数を示す値です。
DPIの値はサービス会社によって違います。画像作成時にDPIが必要になります。プリントと異なるDPI値でデータを作ると、正しいサイズで印刷されません。
下の図のように、1インチの中に10×10の点を使って印刷をした場合、DPIは10になります。
DPIの説明

DPI値は大きいほど細くきれいになりますが、布に印刷する場合は織目もあるので必要以上に大きくしてもにしてもあまり差は出なくなるようです。
紙に印刷する場合は300DPI以上が普通ですが、布であれば150DPIくらいで十分のようです。
洋裁CADは現状(R14)、200DPIの場合、約1500×1000mm以上の画像は製作できません。この点も考慮してDPIを決めてください。

任意のサイズ(mm)が何ドットになるかは、以下の計算式で求められます。
ドット=DPI÷25.4×サイズ
サイズ100mmのパターンをDPI=200で画像にすると、
200÷25.4×100=787.4
でおよそ788ドットになります。
パターン画素数

布の選定は使う用途によって決めますが、素材によって色移り、洗濯後の縮みが生じるので注意が必要です。
ポリの布に昇華プリントしたものは色移りがないそうです。
綿は洗うと縮みます。洗濯して使う場合はどれだけ縮むかを調べておき、縮む分だけ画像を伸ばして印刷します。
どれだけ縮むかは、事前にサンプルプリントを注文して洗って確認します。
私がプリントした綿生地は、洗ったら縦糸方向に約5%、横糸方向はほぼ0%縮みました。
布縮み試験

この数値はデータ作成時に使うので記録しておきます。
縮み量(%)は以下の式で計算します。

縮み量(%)=(元の長さ−洗濯後の長さ)÷元の長さ×100

上の写真の布の縦糸方向の場合、
元の長さ=151
洗濯後の長さ=143
なので
縮み量(%)=(151−143)÷151×100=5.3%
になります。

主な布プリントサービス業者を調べて表にしましたので参考にされてください。
あくまでも参考です。価格は布によって変わるので、安ければよいというわけではありません。

会社 URLファイル形式 推奨解像度(DPI) データ形式 価格(m) 布種類
ファブリックデザイン https://fabric-design.meetmygoods.com/ JPEG、PNG、GIF、BMP、AI、PDF、PSD 200 2600〜 綿麻ポリ
リアルファブリック http://realfabric.jp/ jpg,psd,tif,png,gif 200 RGB 1700〜 綿ポリ
コントラード https://www.contrado.jp/ JPG, PNG ,TIFF 不明 不明 2300〜 108種類
オリキジ https://orikiji.info/ psd,ai,jpg,tiff 300以上 3300〜 ポリ
ベビーロックプリント https://www.babylock.co.jp/dps/ TIFF 150〜200 RGB 4000〜+α 綿ポリ
HappyFablic https://happyfabric.me/ 不明 不明 RGB,CMYK 2900〜 綿ポリ
coromoza https://za.coromo.jp/textile-print TIFF、PDF、EPS、JPG、BMP 150~200 RGB,CMYK 3000くらい 持ち込み可

洋裁CADで出力するファイル形式はPNG、データ形式はRGBです。これらに対応していない業者さんへ依頼する場合は、何らかの方法でデータを変換する必要があります。

型紙製図

洋裁CADで普通に作成したものを使います。すでに作ったものも使えます。
型紙の外形、縫い代を書いておく必要があります。
具柄を変形させる場合は、変形後の外形線、縫い代線も用意します。

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画像の準備

まず、使用する図柄を用意します。
べた塗りする場合は、こんな感じのものを作っておきます。
赤い背景

下の画像は無料のアイコン配布サイトからもらってきたものです。こちら
十字架

画像を並べる機能はCADについているので、リピートする柄は1つだけあればよいです。
画像を重ねて使う場合は、下の画像が見えるように透過に設定しておきます。
スカート ワンピース

上のデータは、べた塗り、鎖、バツ、十字架、四角、丸の図形を組み合わせて作ってあります。
画像は「\洋裁\」下の製図する型紙と同じホルダに入れておきます。

外形線などの準備

「\洋裁\図柄印刷」ホルダ内に入っている作例のキャスケットを使って説明してゆきます。
まず外形線、縫い代、図柄範囲、変形外形線、変形図柄範囲、内形線、変形内形線を作ります。
既に型紙を製図してありますが、オフセット線を使ってそれぞれの線を1つの閉じた線要素にします。
外形線はオフセット値0にするとよいです。
図柄範囲は、縫い代と兼用する事が出来ます。
オフセットの両端「閉じる」は「はい」にしてください。
オフセット設定

縫い代線、図柄範囲は必ず外形線より外側になるようにしてください。内側に入ったり、交差するとエラーになります。
内形線は型紙の中に穴を開けるときに使います。
作例では下のような配置になります。
図柄設定


外形線と変形外形線、図柄範囲と変形図柄範囲を作るときは、
 構成する線の数を同じにする
 オフセットで1つにするときに順序、方向を同じにする
ように気を付けてください。
下の図の外形線と変形外形線はそれぞれ3つの線で構成されています。
外形線と変形外形線

オフセットで一つにまとめるときは、対応する線を同じ順番で指定してゆきます。
外形線を青、赤、緑の順で指定したら、変形外形線も青、赤、緑の順で指定します。
正しく設定されていると、下の図のように表示されます。
構成線端同士が青い線で結ばれています、この線が対応する端点同士を結んでいることを確認します。
図柄設定


図柄要素の設定

線を準備したら、図柄要素を設定します。
方法を拡張機能にすると、図柄用をが選べます。

図柄を変形させないときには、下図の項目を設定します。
図柄設定変形なし


図柄を変形させるときは下図。
図柄設定変形あり


図柄要素は型紙1枚につき1つ作ります。同じ形の型紙を複数使うときは1つで兼用できます。対称の型紙も片方1つ作れば兼用できます。

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型紙イメージの作成

型紙の画像ファイルを作成します。
図柄要素を作ると、洋裁CAD上部のメニュー「布印刷」が使えるようになります。
メニュー「布印刷

型紙イメージ作成を選ぶと...
型紙イメージ作成

下図のようなウインドウが開きます。
型紙イメージ作成Stage


まずDPIとスケールを入力します。この値は途中で変更してはいけません。
変更したら最初からやりなしになります。
DPIの値は上で説明した通り。
スケールはドールの型紙を拡大製図した場合に使います。2倍の大きさで書いたら、0.5を入れます。
普通は1倍で書いているので1.0のままにしておきます。

次に図柄要素を配置します。
変形しない場合は外形線が、する場合は変形外形線が表示されます。これを順に配置してゆきます。
作例では同じ形の型紙を6つ並べています。
図柄要素の配置


画像を配置します。
作成では1枚の画像を置いていますが、複数の画像を重ねて置いたり、同じ画像を並べて置いたりすることが出来ます。
画像配置


イメージファイルの作成

配置した図柄要素の右端の「分割」ボタンを押します。
分割ボタン

すると新たなウインドウが開きます。
分割ウインドウ

ここでは型紙を小さな3角形に分割し、外形線から変形外形線へと変形させます。
三角形も同時に変形して、変形前後の対応する位置に画像の点を移動させます。

分割長さは、三角形の大きさの目安です。時々分割に失敗するので、失敗した場合はこの値を変えて再分割します。
ノッチ長さはノッチ線の長さ、線の色はノッチと縫い代線の色を設定します。
設定したら、「分割」ボタンを押します。

正常に分割出来ていたら、「変形」ボタンを押します。
変形中に三角形が変になる場合があります。その場合は分割長さを変えて再度分割してみてください。

最後に「イメージ化」ボタンを押します。この処理は数分かかります。大きな型紙、人の身頃だと10分以上かかるかもしれません。

終了すると、作業中のホルダーにPNG形式の型紙イメージファイルが保存されています。
出来上がった画像できあがった画像(縮小済み)


この作業を配置した図柄要素それぞれに対して行い、型紙イメージファイルを作ります。
この例では同じ形状柄違いの型紙イメージファイル6枚を作ります。
出来上がったイメージファイル

型紙イメージの配置

最後に個々の型紙を1つのイメージファイルにまとめます。
各パターンの地の目を合わせて無駄なくプリントできるように詰めます。
洗濯後に縮む布は、配置時に縮む分だけ伸ばしておきます。

「布印刷」メニューの「型紙イメージ配置」を選択します。
イメージ裁ち合わせ図

すると下のウインドウが開きます。
イメージ裁ち合わせ図


イメージ裁ち合わせ図

上から順に数値を入れてゆきます。
イメージ幅と長さはイメージ範囲の出来上がり(洗濯後)サイズです。縮み量を考慮して延ばす分は入っていません。
※現状、約10000×10000以上のイメージファイルを作ろうとするとエラーになります。大きなサイズを作る場合はお気を付けください。
「X縮み%」は横方向の縮み量、「Y縮み%」は縦方向の縮み量を入れます。生成される画像は縮み量だけ伸ばして生成されます。
著作権表示は適切に書き変えてください。
ファイル名を入れたいときは、「ファイル名:$ファイル名$」
数値要素の値を表示したいときは「頭周り:$1:長さ$mm」と書きます。
そのあと画像を並べてゆきます。
形状、図柄ともに対称の型紙イメージがある場合は、ここで左右反転して配置します。
裁ち合わせ配置図


全ての配置が済んだら、画像作成ボタンを押します。
これで作業ホルダーに布プリントサービス会社へ渡すイメージデータが出来上がります。
データ保存ボタンを押して今までの設定を保存しておきます。
保存作業

出来上がった画像を確認して、計算通りのサイズになっているか、入れ忘れの型紙がないか、よく確認しましょう。

プリントファイル


プリント代は布の長さにより決まるので、生成する画像はなるべく布幅いっぱいに使い、長さを短くすると安く出来ます。
縮み量を縦と横で変えている場合は、注文時に縦横間違えないように気を付けましょう。
出来上がったパターンを縫い合わせれば、絵柄の途切れない地球儀帽子が完成します。
地球儀帽子 継ぎ目のない地球儀

最終更新日: 2018-12-14 17:39:27

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Author: Tomoyuki Ito

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